ボブ・ディラン
ボブ・ディラン、御年80歳。おめでとうございます。 本当であれば2020年4月にライヴを観ることができるはずだったが、1年以上たった今でもそれが実現する見込みがない。 最近のライヴでのボブ・ディランについては、ギターどころかピアノで数曲演奏するだけ…
1969年のワイト島フェスティヴァルは8月29~31日にかけて行われた。 観客動員数は合計15万人。 ボブ・ディラン、ザ・バンド、ザ・フー、フリー、ジョー・コッカーらが出演した。 ワイト島のフェスティヴァルはすでに第1回目が前年の1968年に行われており、ま…
// ボブ・ディランとジョニー・キャッシュはすでに1960年代前半に出会っていた。二人がディランのピアノに合わせて歌っている様子をとらえた、おそらく1965年のものと見られる映像が『No Direction Home』にも含まれていたのを記憶している。 しかしその以前…
// ボブ・ディランの「All Along the Watchtower」は1967年12月リリースのアルバム『John Wesley Harding』に収録されている。 ディランはその前の数年間にわたり、いわゆるロックバンドによるエレキサウンドのアルバムを作ってきた。 しかし『John Wesley H…
ディランは詩や小説を読みこなし、そのエッセンスを自分の歌詞に取り入れてきた。 ディランの愛読書としてとくに知られているのは、ウッディ・ガスリーの自伝『Bound for Glory(栄光への途上)』、ジャック・ケルアックの小説『On the Road(路上)』、そし…
D・A・ペネベイカーは1925年7月生まれ。今年で91歳。 現在でもコンスタントに作品を発表し続けており、最新作は『Unlocking the Cage』という動物福祉をテーマとしたドキュメンタリー映画で、2016年1月に公開された。 彼が監督を務めたボブ・ディランの『Don…
「厳しい批評家たちがボブ・ディランのノーベル賞受賞を批判」(New York Post) ボブ・ディランが2016年のノーベル文学賞を受賞したことで、文学界から一部批判が出ていると報道されている。 自然科学分野の功績に比べると、文学での功績というのは主観的な…
2016年4月は、ボブ・ディラン、ブライアン・ウィルソン、エリック・クラプトンが同じタイミングで来日公演を行い、私たち日本のロックファンにとってまさに夢のような時間であった。 しかし半年後の10月には、カリフォルニアでさらに夢のような週末が実現す…
(1995年、フランク・シナトラ80歳のバースデーにて) フランク・シナトラは1991年3月に来日し、横浜アリーナでコンサートを行っている。その時シナトラは75歳であった。 それからちょうど四半世紀を経た今、まもなく75歳になるボブ・ディランが日本でシナト…
ボブ・ディランの2016年日本公演がスタートした。 初日の東京公演はBunkamura オーチャード・ホールで行われた。 前回2014年の来日公演同様、二部構成で間に20分の休憩をはさむ。 セットリストは以下の通り。 <第一部> 1. Things Have Changed 2. She Belo…
// ボブ・ディランは2016年4月、丸々一か月日本に滞在し、全16公演を行う。 そのディランは、今からちょうど30年前の1986年3月にも日本にいた。 トム・ペティ&ザ・ハートブレーカーズとともに「True Confessions Tour」を行っている最中で、日本にも立ち寄…
ザ・ビーチ・ボーイズの『Pet Sounds』50周年記念ライヴのために久々の来日が決定しているブライアン・ウィルソン。 彼が『No Pier Pressure』をリリースした翌月の2015年5月、雑誌「Rolling Stone」に「The Music That Made Me」(私を作った音楽)として以…
1966年2月4日、ボブ・ディランはアメリカのケンタッキー州からライヴツアーを開始した。 北米、ハワイ、オーストラリア、ヨーロッパと5月末まで続くワールドツアーの始まりである。 このツアーがディランにとって、アコースティックとエレキの両セットを聴か…
1976年1月、ボブ・ディランは『Desire』をリリースした。 冒頭の「Hurricane」を始め、このアルバムの収録曲には美しいヴァイオリンがフィーチャーされており、全体に独自の印象を与える大きな役割を果たしている。 このヴァイオリンを担当したのはスカーレ…
1965年8月、ボブ・ディランは『Highway 61 Revisited』をリリースした。 奇しくもそのちょうど50年後にあたる2015年8月、このアルバムをプロデュースしたボブ・ジョンストンが死去した。享年83歳。 【ボブ・ジョンストンという人物】 ジョンストンはもともと…
今から50年前、ボブ・ディランはまさにロックの歴史を創っている最中であった。 1965年4月、ディランはイギリスに渡り、シェフィールドから全英ツアーを開始した。 翌5月の始めにかけてリヴァプール、レスター、バーミンガム、ニューキャッスル、マンチェス…
View image | gettyimages.com 先日ポール・マッカートニーがビートルズ来日公演以来49年ぶりに日本武道館でライヴを行った。 これは日本のみならず、世界の音楽ファンの間でも特別な記念すべきイベントとして受け取られているようである。 多くのメディアで…
今から半世紀前の1965年3月。 アメリカの二組のアーティストが、それぞれ自分たちの音楽の新たな方向性を「レコードの片面」のみに収録するというやり方で表していた。 世間やレコード会社からの「求められるイメージ」との戦いのようなものが、そこに見える…
// レッド・ツェッペリンは1975年2月24日、通算6枚目のスタジオ・アルバム『フィジカル・グラフィティ』をリリースした。 それからちょうど40年後の2015年2月24日に、リマスター盤がリリースされる。 このアルバムは、レッド・ツェッペリンのスタジオ・アル…
ジョン・レノンのアルバム『ロックン・ロール』は1975年2月にリリースされた。 ビートルズの「Come Together」がチャック・ベリーの「You Can't Catch Me」の盗作だとされ、その出版権を持つモリス・レヴィが訴えを起こした。 最終的には和解による告訴取り…
ロニー・ウッドが画家としても一流の腕を持っていることは良く知られている。 このたび彼の描いたボブ・ディランの肖像画が、イギリスのボーンマスにあるギャラリーで公開されている。 このディラン像は、今後随時発表される一連の肖像画連作「レジェンド・…
この「AARP」という雑誌に、ボブ・ディランの約3年ぶりのインタビューが掲載された。 まもなくリリースされるニュー・アルバム『シャドウズ・イン・ザ・ナイト』のプロモーションのために行ったものである。 シャドウズ・イン・ザ・ナイト このアルバムはす…
ボブ・ディランの最高傑作(の一つ)と言われる『Blood on the Tracks(血の轍)』は1975年1月20日にリリースされた。 // スタジオアルバムとしては1年ぶり、ディラン15枚目のスタジオアルバムとなる。 ちょうど一年前の1974年1月にはザ・バンドとのアルバム…
ボブ・ディランの『テンペスト』以来のアルバムとなる『シャドウズ・イン・ザ・ナイト』が、2015年2月4日にリリースされることが発表になった。 収録曲目を見る限り、このアルバムはいわゆるスタンダード・ナンバーと呼ばれるジャズやポピュラー・ミュージッ…
ボブ・ディランがシンガー・ソングライターのみならず、画家として個展を開いたり画集を出版したりしていることは有名である。 あまり知られていないもう一つの顔として、鉄鋼材を溶接して造形アートを創るということもやっているのである。 すでに一年前に…
ボブ・ディランの『ザ・ブートレッグ・シリーズ第4弾』は、1966年のいわゆる“ロイヤル・アルバート・ホール”・コンサートである。 この頃のディランのライブは、前半がアコースティック、後半はエレクトリックと2部構成になっていた。 “ロイヤル・アルバート…
ボブ・ディラン&ザ・バンドの『地下室(The Basement Tapes)』に収録されている「Open The Door, Homer」。 ふつう、Homerは“ホメロス”のことを指す。 紀元前8世紀のギリシャの詩人で、『イリアス』や『オデュッセイア』を記したことで文学史に名を残す人…
チャーリー・パットンの曲に「High Water Everywhere」というものがある。 ボブ・ディランの「High Water(for Charley Patton)」は明らかにこのパットンの曲にインスパイアされたものと見える。 パットンの「High Water Everywhere」は、1927年に発生した…
ボブ・ディラン『Love and Theft』(2001年リリース)に収録されている「High Water (for Charley Patton)」。 このチャーリー・パットンとは一体どんな人物なのか調べてみたところ、いろいろ興味深い話が出てきた。 【デルタ・ブルースの父】 チャーリー・…