ブライアン・ウィルソン 2016年4月12日@東京国際フォーラム

ブライアン・ウィルソン「『ペット・サウンズ』50周年アニバーサリー・ジャパン・ツアー」がスタートした。 初日の東京公演は東京国際フォーラム・ホールAで行われた。 【アル・ジャーディン親子の活躍】 今回の来日公演では、アル・ジャーディンの参加が目…

ボブ・ディランがライヴでカヴァーするシナトラ・ナンバー そのオリジナル・ヴァージョンを追いかける

(1995年、フランク・シナトラ80歳のバースデーにて) フランク・シナトラは1991年3月に来日し、横浜アリーナでコンサートを行っている。その時シナトラは75歳であった。 それからちょうど四半世紀を経た今、まもなく75歳になるボブ・ディランが日本でシナト…

ボブ・ディラン 2016年4月4日@Bunkamura オーチャード・ホール キャリアを振り返らない「本物の現役」

ボブ・ディランの2016年日本公演がスタートした。 初日の東京公演はBunkamura オーチャード・ホールで行われた。 前回2014年の来日公演同様、二部構成で間に20分の休憩をはさむ。 セットリストは以下の通り。 <第一部> 1. Things Have Changed 2. She Belo…

『ペット・サウンズ』の作詞家トニー・アッシャーが語るブライアン・ウィルソン

トニー・アッシャーはロックファンの間では『ペット・サウンズ』の作詞家として知られているが、必ずしも収録曲すべてにかかわっているわけではなく、クレジットされているのは(インストルメンタル曲を含む)全収録曲13曲のうちの8曲である。 しかし「God O…

ボブ・ディラン with トム・ペティ&ザ・ハートブレーカーズ 来日公演から30年 「キャリアのどん底にいた」

// ボブ・ディランは2016年4月、丸々一か月日本に滞在し、全16公演を行う。 そのディランは、今からちょうど30年前の1986年3月にも日本にいた。 トム・ペティ&ザ・ハートブレーカーズとともに「True Confessions Tour」を行っている最中で、日本にも立ち寄…

【追悼】ジョージ・マーティン ジェフ・ベックを語る

レコーディング・アーティストとしてのビートルズを育てあげたその功績により、ジョージ・マーティンについては生前から多くが語られ、高く評価されてきた。 一方、この「第5のビートルズ」としての歴史があまりにも大き過ぎるために見過ごされがちなのが、…

エリック・クラプトン「私が学んできたこと」(2007年のインタビュー)

雑誌「エスクワイア」誌に掲載されたこのインタビューは、クラプトンの独白の形で掲載されているが、ところどころに格言のような言葉が発見できて興味深い。 「Tears in Heaven」はもう歌うことはできない、と語っているなど、彼の当時の本音もうかがえる。 …

ブライアン・ウィルソン「私を育てた名曲たち」

ザ・ビーチ・ボーイズの『Pet Sounds』50周年記念ライヴのために久々の来日が決定しているブライアン・ウィルソン。 彼が『No Pier Pressure』をリリースした翌月の2015年5月、雑誌「Rolling Stone」に「The Music That Made Me」(私を作った音楽)として以…

ボブ・ディラン60年代最後のツアー ファッションや楽器にもあらわれたその「変貌」

1966年2月4日、ボブ・ディランはアメリカのケンタッキー州からライヴツアーを開始した。 北米、ハワイ、オーストラリア、ヨーロッパと5月末まで続くワールドツアーの始まりである。 このツアーがディランにとって、アコースティックとエレキの両セットを聴か…

ポール・マッカートニーがスティーヴィー・ワンダーと出会ったクラブ「スコッチ・オブ・セントジェームズ」

今から50年前の1966年2月3日、ポール・マッカートニーはロンドンのウェストミンスターにある「スコッチ・オブ・セントジェームズ」というクラブにいた。 そこではアメリカから来たモータウンの歌手が出演しており、彼の年齢はわずか15歳であった。 この写真…

ボブ・ディラン『Desire』40周年 ヴァイオリニスト スカーレット・リヴェラが語るレコーディングの様子

1976年1月、ボブ・ディランは『Desire』をリリースした。 冒頭の「Hurricane」を始め、このアルバムの収録曲には美しいヴァイオリンがフィーチャーされており、全体に独自の印象を与える大きな役割を果たしている。 このヴァイオリンを担当したのはスカーレ…

追悼 グレン・フライ 「すべてを計画的に実行してきた」

ボブ・ディラン、ブライアン・ウィルソン、エリック・クラプトンなど、2016年もまた多くのベテランアーティストたちが来日を予定している。 そんな70歳代のアーティストが現役で活躍している今、グレン・フライの67歳での死去は早すぎるといわざるを得ない。…

シカゴ 2016年1月15日@パシフィコ横浜 セットリスト

現在シカゴの4年ぶりの来日公演が行われている。 東京公演は1月15日(金)パシフィコ横浜で行われた。 二部構成で、その間に15分の休憩がはさまれた。 第一部では、「(I've Been) Searchin' So Long」から「Mongonucleosis」へシームレスに移り、ベテランバ…

デヴィッド・ボウイを再認識するエピソード

世界中のファンは彼の69歳の誕生日当日、待ちに待ったニューアルバムを手に入れることができた。 しかしその2日後、最も望んでいなかったニュースを聞くことになったのである。 メディアでも2001年のジョージ・ハリスン、2009年のマイケル・ジャクソン以来の…

ジェフ・ベック 2010年のインタビュー 「ライヴ演奏こそ音楽の王様」

(http://www.rollingstone.com/music/pictures/crossroads-2010-20100628/jeff-beck-24497084) 2010年3月、ジェフ・ベックがイギリスの新聞「The Daily Telegraph」のインタビューに答えたものを紹介する。 冒頭、インタビュー中のジェフ・ベックの様子が…

レッド・ツェッペリン 解散発表から35年

1980年12月4日、レッド・ツェッペリンはバンドとしての活動を止めることを正式に発表した。 ジョン・ボーナムの死は、この発表の約2ヵ月前、9月25日のことであった。 レッド・ツェッペリンは1980年の秋からツアーを始める計画があり、その準備が着々と進めら…

ビートルズ『ラバー・ソウル』50周年 ジョージとポールの使用楽器を追いかける

1965年6月中旬、ザ・ビートルズはアルバム『Help!』のレコーディングを終えるとそのままスペイン、フランス、イタリアなどをまわるヨーロッパツアーを開始、ついでイギリスのブラックプールでのコンサート、そして8月にはアメリカやカナダなどをまわる北米ツ…

エリック・クラプトン 2016年4月に来日 ツアーの引退は本当なのか?

エリック・クラプトンが2016年4月に来日公演を行うことが発表になった。 今回は日本武道館のみで5回の公演が予定されている。 【“最後の来日公演”は本当か?】 2年前の2014年2月に来日した際、これが最後の日本公演になるという噂が流れていた。 このとき、…

エルトン・ジョン 2015年11月18日@横浜アリーナ セットリスト

(http://www.barks.jp/news/?id=1000121758) エルトン・ジョンが8年ぶり8回目の来日公演を行った。 今回は「プレミアム・コンサート」として、大阪、東京でそれぞれ1回ずつ公演が行われた。 前回2007年11月の来日公演はピアノ1台で行われたソロ・コンサー…

キース・リチャーズの「無人島に持ってゆきたい10曲」

ザ・ローリング・ストーンズのキース・リチャーズは、本国イギリスのBBCラジオ番組「Desert Island Discs(無人島に持ってゆきたいレコード)」に出演した。 ここでは毎度お決まりのミック・ジャガーとの関係についてもコメントを求められている一方、自身の…

ザ・ビートルズ 『1』 リイシュー盤の全貌

日本でも2015年11月6日にリイシューされたザ・ビートルズの公式ベストアルバム『1』は、世界各国でも注目を集めている。 アメリカの経済紙として名高い「ウォールストリート・ジャーナル」も今回のリイシュー盤を取り上げており、その注目の高さが伺える。 w…

ジャック・ブルース 一周忌 「Ultimate Guitar」に掲載された生前のインタビュー(後半)

ジャック・ブルース「Ultimate Guitar」誌インタビューの後半では、おもに使用楽器について語っている。 ☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★ Q. フレットレス・ベースを過去何年も弾き続けていますが、もしクリーム時代にフレットレス・ベースが存在したら弾い…

ジャック・ブルース 一周忌 「Ultimate Guitar」に掲載された生前のインタビュー(前半)

ジャック・ブルースは2014年10月25日、71歳で死去した。 以下は彼の死の数週間後に、ウェブサイト「Ultimate Guitar」に掲載されたインタビュー(抜粋)である。 www.ultimate-guitar.com 「近年のインタビュー」とされているが、インタビューの行われた正確…

リンゴ・スター 写真集『Photograph』出版にあわせて行われた最新インタビュー

2015年9月、リンゴ・スターは写真集『Photograph』を出版した。 リンゴ自身が撮影した写真を集めたもので、ビートルズのメンバー本人ならではのショットがたくさん見られることで話題となった。 「いわゆるスナップショットって言うやつだよ。その瞬間を捉え…

キース・リチャーズとギブソン・ファイアーバードVII

2015年はザ・ローリング・ストーンズの「Satisfaction」のリリースから半世紀という記念すべき年である。 この曲については歌詞の内容もさることながら、冒頭のリフが「Satisfaction」という曲、1965年という年、そしてローリング・ストーンズというバンドを…

ジョン・レノン 生誕75周年

2015年10月9日、ジョン・レノン75回目の誕生日。 アメリカの「The New York Times」紙は、ジョンが『Double Fantasy』をリリースしたころに同紙に掲載された記事を引用しながら、まさに「スターティング・オーヴァー」したばかりの彼の様子を回想している。 …

ポール・マッカートニー 80年代の名盤『Tug of War』と『Pipes of Peace』をリイシュー

2015年10月2日、ポール・マッカートニーは『Tug of War』と『Pipes of Peace』をリイシューする。 この2枚はポールの1980年代を代表する名盤であり、それぞれ1982年、83年と続けてリリースされた。 当初のポール本人の意志としては、これらを2枚組みにしてダ…

ジェフ・ベック 2015年9月25日@Zepp Tokyo セットリスト

2015年9月25日、ジェフ・ベック約1年半ぶりの来日公演が始まった。 今回は横浜で開かれるジャズ・フェスティヴァルへの参加が主目的の来日と思われ、それ以外では東京のZepp Tokyo、大阪のZepp Nambaでそれぞれ1回ずつ、計3公演が行われる。 初日Zepp Tokyo…

ジェフ・ベック 近年のレパートリー「Danny Boy」

ジェフ・ベックが1年半ぶりに来日する。 横浜でのフェスティヴァル参加に加え、東京と大阪のライヴハウスで比較的小規模なライヴをそれぞれ1回ずつ行う。 【民謡曲が起源の「Danny Boy」】 最近のライヴでは、「Hammerhead」や「Big Block」などのヘヴィーな…

キース・リチャーズ 『Crosseyed Heart』 リリースへ

キース・リチャーズのソロアルバム『Crosseyed Heart』が2015年9月18日にリリースされる。 1992年10月にリリースされた前作『Main Offender』以来23年ぶりのスタジオ・アルバムとして、すでに注目を浴びている。 キースのソロプロジェクトである「the X-Pens…