エルヴィス・プレスリー最後のコンサート(1977年6月26日)
今から40年前、エルヴィス・プレスリーはその生涯最後のライヴ・コンサートを行った。
1977年6月26日、インディアナ州インディアナポリスにある「マーケット・スクエア・アリーナ」で行われたこのコンサートには、18,000人の観客が集った。
当日のセットリストは以下の通り。
- Also Spake Zarathustra (opening)
- C. C. Rider
- I Got A Woman~Amen
- Love Me
- Fairytale
- You Gave Me A Mountain
- Jailhouse Rock
- O Sole Mio~It's Now Or Never
- Little Sister
- Teddy Bear~Don't Be Cruel
- Release Me
- I Can't Stop Loving You
- Bridge Over Troubled Water
- Early Morning Rain
- What'd I Say
- Johnny B. Goode
- I Really Don't Want To Know
- Hurt
- Hound Dog
- Can't Help Falling In Love
言い伝えられているところによれば、当日のエルヴィスは青白い顔で弱々しく、体重超過の状態だったという。
しかし、その死が約2か月後に迫っていることなど誰にも感じさせない、優れたパフォーマンスであったとも伝えられている。
(1977年6月26日当日のエルヴィス)
【ツアークルーの紹介】
この最後のコンサートでは、ひとつだけ通常のエルヴィスのコンサートではないことが起こった。
それは「Hound Dog」と「Can't Help Falling In Love」のあいだで、エルヴィスがなぜかバンドメンバー以外のスタッフたちをも観客に紹介した、ということである。
バンドのメンバーについては「Bridge Over Troubled Water」の後ですでに紹介している。
また自分の父親やガールフレンドが来場しているときは、別途紹介することも多かった。
しかしこの日は、父親やガールフレンドに加え、サウンドエンジニアなどをあらためて紹介している。
これは通常のコンサートではないことであるため、一部のファンの間では彼はこれが最後のライヴであることを知っていたにちがいない、と信じられているようだ。
実際は、この日のライヴはこのツアーの最終コンサートであったため、バンドメンバーのみならずツアーのクルーなど身近な人たちにも感謝の意を表した、というのが本当のところであろうか。
このコンサートは公式なレコーディングはされていないようだが、観客による録音が残されており、エルヴィスの死後『The Last Farewell』というブートレグ盤として出回った。
また同じく客席から撮影されたとされている動画も残っている、と言われている。
(1977年6月26日当日のエルヴィス)
【本当に最後の「パフォーマンス」】
エルヴィス最後のレコーディングは、死の前年1976年の10月31日に行われた。
グレースランドにある自宅で「He'll Have To Go」にヴォーカルをオーバーダブしたものである。
この曲は死の前月となる1977年7月にリリースされたエルヴィス最後のスタジオアルバム『Moody Blue』に収録された。
コンサートとして行った最後のパフォーマンスは上記の1977年6月26日だが、プライベートで最後に行った「パフォーマンス」は死の数時間前であったという。
亡くなった8月16日の午前4時30分ごろ、エルヴィスは自宅のピアノに向かい、2曲のゴスペルソングと「Blue Eyes Crying In The Rain」の計3曲をその場にいた人たちに歌い聞かせた。
「Blue Eyes Crying In The Rain」は1976年5月にリリースされた『From Elvis Presley Boulevard, Memphis, Tennessee』に収録されている曲である。
出典:
When and Where Was Elvis Presley's Last Concert?
Elvis Presley : June 26, 1977 : 8.30pm Market Square Arena, Indianapolis, In.