ギタリストChar「何度も観たいと思う演奏はジェフ・ベックだけ」(週刊朝日)

2014年5月30日号の「週刊朝日」に、ギタリストCharのインタビューが載っている。

「兄の影響でギターを弾くようになった。最初はヴェンチャーズをコピーしていた」というCharは、エリック・クラプトンジミー・ペイジジェフ・ベックらからどのような影響を受けてきたかを、自身の言葉で語っている。

以下、興味深い部分を抜粋した。

 

エリック・クラプトンについて)

ヤードバーズのレコードを聴いて、初めてエリック・クラプトンという名前を知ることになるんだよ。

 

その中の「ゴット・トゥ・ハリー」という曲は、3コードのブルースだったんだけど、三つしかコードがないのに、12小節ずつ展開していて、そこでプレイされているクラプトンのプレイは、即興なのか、何なのかと思ったね。

 

レコードを一生懸命聴いて、単音ずつ耳コピしていくと、これは何か決まりというか、スケールみたいなものがあるんじゃないかと思った。

 

そうしたら、兄貴のバンドのもう一人のギターの荘司君が、ブルーノートとペンタトニックというスケールがあって、その二つを知っていれば、基本的には大丈夫だと言ってくれたんだ。

         

 

ジミー・ペイジについて)

中2か中3の時にツェッペリンのファースト「レッド・ツェッペリン」(69年)を聴いた時の衝撃は忘れられないね。

 

「グッド・タイムズ・バッド・タイムズ」が流れた時に全くそれまでと違うサウンドだったし、これだけは自分でLPが買いたいと思った。

 

ツェッペリンの何が好きだったかと言えば、ジミー・ペイジのアコギだった。

 

2曲目に「ゴナ・リーヴ・ユー」という曲があって、それがAm、G、Fというコード進行で一歩間違えるとフォークみたいな感じなんだけど、当時、俺は質屋で買ったフォーク・ギターにエレキの弦を張って部屋で練習していたんだよ。

 

フォーク・ソングにはあまり興味はなかったんだけど、弾き語るみたいなものを初めて覚えたのはペイジだった。

 

俺のアコースティック・ギターの礎という部分ではジミー・ペイジからの影響が一番大きいかもしれないね。

         

 

ジェフ・ベックについて)

いろいろなことを考えると、最も影響を受けているギタリストはペイジ、クラプトン、ベックの3大ギタリストだろうね。

 

自分がパッとギターを持って出てくるフレーズの90%は彼らからのものだと思う。

 

その中で、未だに俺に影響を与えているのはジェフ・ベックだろうね。

ストラトで表現するというのはジミ・ヘンドリックスが大体のことはやっているけど、それらの精度を上げて、インストゥルメンタル曲で、何度も観たいと思う演奏をやっているのはジェフ・ベックしかいないと思う。