エリック・クラプトン 「Love in Vain」


エリック・クラプトンは黒のフェンダーストラトキャスターで歌う姿がトレードマークになっている一方、アコースティック・ギターでも素晴らしい演奏を聞かせることでもよく知られている。特に「アンプラグド」の成功以来、あらためて説明する必要もないであろう。

彼がブルース・ギタリスト/シンガーのロバート・ジョンソンを崇拝し、アルバム一枚をジョンソンにささげた(2004年)ことも、ファンとしては忘れてはならない。

この「Love in Vain」はロバート・ジョンソンの曲である。クラプトンがこの曲のカバーをリリースするのは2000年代に入ってからであるが、実は有名な「Layla」の歌詞の中にすでにこの曲の影響が見て取れる。「...please don't say we'll never find a way, and tell me all my love's in vain」(これ以上僕らにはやりようがないなんて言わないでくれ。僕の愛すべてが無駄だったなんて言わないでくれ。)というフレーズは、あきらかに「Love in Vain」の影響と言われている。

自らジョンソンを崇拝していることを認めているクラプトン。彼のほかの曲にも同様の影響があるはず。そんなところを追求しながら、あらためてエリック・クラプトンの今までの作品を聴いてみても興味深いと思う。