ローリング・ストーンズ「山羊の頭のスープ」40周年

1973年8月31日リリース。今年でちょうど40周年を迎える。このアルバムの中では、おそらく「アンジー」がもっとも有名な曲であろう。シングルカットされ、イギリスで5位、アメリカでは1位を記録し、ストーンズを代表するヒット曲となった。
この時期のストーンズは必ずしもベストコンディションとはいえない状態であった。キース・リチャーズはドラッグ漬けで、「機能していない状態」だったという。一方ミック・ジャガーは、世界級バンドのフロントマンとして有名人となった自分の存在を楽しんでいて、音楽に対する興味が薄れていた、と伝えられている。

しかし、アルバムを聴くとそのような様子はまったく感じられない。安定したリズムセクションや、ハイレベルの腕を持つリード・ギタリストのおかげもあるだろう。そして何より、この5人が集まったときに生み出される相乗効果が、メンバー一人ひとりの状態にもかかわらず、優れた作品を生み出すことにつながったのだと思う。