ボブ・ディランがライヴでカヴァーするシナトラ・ナンバー そのオリジナル・ヴァージョンを追いかける

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(1995年、フランク・シナトラ80歳のバースデーにて)

 

フランク・シナトラは1991年3月に来日し、横浜アリーナでコンサートを行っている。その時シナトラは75歳であった。

 

それからちょうど四半世紀を経た今、まもなく75歳になるボブ・ディランが日本でシナトラ・ナンバーを歌っているのも、何かの縁だろうか。

 

今回のボブ・ディラン日本公演は、昨年ヨーロッパで行われたツアーに引き続き、フランク・シナトラのカヴァー曲がセットリストの4割ほどを占めている。

 

ここでは、ディランが日本公演で歌うシナトラ・ナンバーのオリジナル・ヴァージョンをあらためて復習したいと思う。

 

これはディランのカヴァー・ヴァージョンと比較し優劣をつけることが目的ではない。

 

あらためてオリジナルを聴いてみると、ディランがシナトラの歌い方のどんな部分を引き継いで歌おうとしているかを、感じ取ることができるように思う。

 

ディランというシンガーは、自作の歌については原曲が分からなくなるほど好き勝手にアレンジして歌うシンガーであり、私たちファンは追いついてゆくのが大変なことも多い。

 

そんなディランが、シナトラのカヴァーについては、ほぼ原曲を忠実に再現することが今回のライヴでよく分かった。

 

ここにもディランのシナトラに対するリスペクトを見出せるとともに、私たちにももっとシナトラを知ってほしいというディランからのメッセージのようにも感じるのである。

 

What’ll I Do

 

Melancholy Mood

 

I’m a Fool to Want You

 

That Lucky Old Sun

 

That Old Black Magic

 

Why Try To Change Me Now

 

All Or Nothing At All

 

Autumn Leaves