ローリング・ストーンズ日本公演 2日目 レポート(2014年3月4日 東京ドーム)

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ローリング・ストーンズにとって東京ドームで行う27回目のコンサートとなる「14 ON FIREツアー」日本公演2日目のセットリストは、上の写真の通り。

定番の「Start Me Up」で始まった今回は、なんと1973年以来初めて演奏されるという「Silver Train」が曲目に加えられた。

この曲はネットでリクエストを受け付けていた6曲の中の一つで、2位につけた「You Got Me Rockin」も併せて曲目に追加された。

すでに言い尽くされていることだが、ミック・ジャガーは年齢を疑わざるを得ないほどのすさまじい動きを見せ、まさにアスリート並のパフォーマンスを披露した。

キース・リチャーズはかつてのような危なっかしさは影を潜め、むしろベテラン・ギタリストとしての円熟味を見せた。

チャーリー・ワッツは見た目こそ初老の老人ではあるものの、背筋をぴんと張って正確なリズムを刻み、まさにストーンズの心臓と言っていい風格があった。

ロニー・ウッドは、いつも通りサポートに徹しながらも、見事なソロギターを聴かせてくれた。彼なしのストーンズなど想像できない。

さらに、かつてのメンバーであるミック・テイラーも数曲に参加した。1970年代に幻となったストーンズ来日公演のときに彼はメンバーであった。あの公演が実現しなかったせいでテイラーの演奏を聴けなかったオールド・ファンにとって、彼の参加は涙ものであったに違いない。

今回は前回までのような大きな仕掛けは施されていなかった。センターステージでのセットもない。ヒット曲を網羅した選曲。キースのヴォーカルは2曲。そして「Satisfaction」でしめたアンコール。いつも通り、想定通りのストーンズ・ライブ、ともいえる。

しかしながら、1回のコンサートで5万人のファンを集めることができるストーンズ。さらにそのファン一人ひとりが1万円以上のチケットを買って来場している、という事実。この偉業を半世紀にわたって続けてきたという歴史。これらを思い起こすと、あらためてその偉大さに驚かされる。