キース・リチャーズ「今、新作に取り掛かっている最中だ」

 

 

2017年12月1日に『On Air』をリリースしたザ・ローリング・ストーンズ

 

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このたびキース・リチャーズがこのストーンズ版「BBCセッションズ」について語ったインタビューが「In the Bend」というサイトに掲載されている。

 

"Keith Richards reflects on the Rolling Stones' BBC recordings, complete with threats of decapitation "

 

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当時は “おお、BBCだってよ!” って感じだった。

 

(演奏前は)心の中で感じていた恐怖を取り繕おうとしていたんだ。アドレナリンがどっと放出された感じだ。だがそれも演奏を始めるまでのことだ。これがローリング・ストーンズっていうものなんだ。いったん演奏を始めると、まったく気にならなくなる。

 

今でも同じだ。ツアーに出ると、もっとコンサートをやりたいって思う。グルーヴがかかるとそうなるんだ!

 

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Keith Richards reflects on the Rolling Stones' BBC recordings, complete with threats of decapitation | In the Bend | southbendtribune.com

 

ストーンズBBCに呼ばれたが、俺たちはなぜ呼ばれたのか、何をやるべきなのかよく分かっていなかった。そのころのストーンズはバーでブルースを演奏していたバンドだ。

 

でもトップ10ヒットが出ると、急にビートルズに代わるバンドっていうことになった。彼ら(ビートルズ)がドアを突き破ってくれたんだ。とくにジョニー(レノン)がそうだった。俺たちは仲が良かったんだ。

 

いま聴いてみるとすごいエネルギーと熱意を感じる。そして俺が自分でリミックスをしたくなるよ。でも当時はリミックスなんかなかった。

 

ロンドンで育った人であれば、BBCなら何をすべきか知っているはず、と思い込んでしまうだろう。でも実際に行ってみると、彼らは俺たちのようなバンドをどうやってレコーディングすればいいか全くわかっていなかった。

 

BBCで出会った奴で一番思い出すのはマイク・コントロールの担当者だ。彼はイギリス空軍の軍人のように大きな口ひげを生やしていて、俺たちに向かって「お前ら、もしマイクに触ったら首を切り落としてやるからな」って言いやがった。

 

確かに俺たちはマイクの使い方を知らなかった。だがが、そいつは俺たち以上に分かっていなかったんだ。

 

BBCのライヴではマイクがどの音を拾っているか、ラジオから実際どういうものが放送されるのか全く分からなかった。とにかく演奏して、幸運を祈るだけだった。

 

今あらためて聴いてみると、スピリットがしっかりと捉えられていると思う。ブライアンの音の大きさとか言いたいこともあるが、そういうことを抜きにすればレコードとして優れたものになったと思う。

 

自分にとっては、1964年であれ、65年であれ、63年であれ、ストーンズBBCライヴレコーディングをみんなが聴きたがっているというのは想像しづらいことなんだ。俺にハッキリ言えるのは、みんながBBCライヴに大きな興味を持ってくれているということには驚かされる、ということだ。しかも(イギリスのラジオ放送にもかかわらず)アメリカの人たちのほうがよく知っているんだからね。

 

最新アルバム(『Blue and Lonesome』)、あのブルース・アルバムについて、すごく満足している。あれは俺たちがいつかやらなくてはいけないと思っていたことのひとつだったんだ。しかしとてもいいものができたと思うよ。

 

今、新作に取り掛かっている最中だ。制作中のニューアルバムがあるんだ。ゆっくりと一つの作品に仕上げているところだ。「信じてくれ、今やっているところだ」って、トランプ(大統領)みたいに聞こえるだろ(笑)。

 

オン・エア(2CDデラックス)

 

 

 

 

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