リンゴ・スター・アンド・ヒズ・オールスター・バンド 2016年10月31日@Bunkamuraオーチャード・ホール

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現在リンゴ・スター・アンド・ヒズ・オールスター・バンドが3年半ぶりの日本公演を行っている。

 

4夜連続で行われる東京公演2日目のセットリストは以下の通り。

リンゴ以外がリード・ヴォーカルの曲については()内にその名を記した。

 

 

 

1. Matchbox

2. It Don't Come Easy

3. What Goes On

4. I Saw the Light (トッド・ラングレン

5. Evil Ways (グレッグ・ローリー

6. Rosanna (スティーヴ・ルカサー

7. Kyrie (リチャード・ペイジ

8. Bang the Drum All Day (トッド・ラングレン

9. Boys

10. Don't Pass Me By

11. Yellow Submarine

12. Black Magic Woman/Gypsy Queenグレッグ・ローリー

13. You're Sixteen

14. Back Off Boogaloo

15. You Are Mine (リチャード・ペイジ

16. Africa (スティーヴ・ルカサー

17. Oye como va (グレッグ・ローリー

18. I Wanna Be Your Man

19. Love Is the Answer (トッド・ラングレン

20. Broken Wings (リチャード・ペイジ

21. Hold the Line (スティーヴ・ルカサー

22. Photograph

23. Act Naturally

24. With a Little Help From My Friends ~ Give Peace a Chance

 

前回2013年の来日公演ではその前年にリリースされた『Ringo 2012』の収録曲も歌った記憶があるが、今回は昨年リリースされた最新アルバム『Postcards from Paradise』からは1曲も演奏されなかった。

 

今日は10月31日ということで、ステージはハロウィン特別仕様になっていた。

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リンゴやグレッグ・ビソネットのドラムセットにはクモの巣がはられ、舞台にはがい骨人形やハロウィンパンプキンがたくさん置かれていた。

 

オープニングでバンドメンバー、続いてリンゴ本人が登場したときも、全員が仮装用のマスクを被って登場し、紹介のアナウンスもホラー映画で使われる効果音を用いるなど、特別な演出が凝らされていた。

 

すでに大阪、名古屋、福岡、広島と日本で1週間を過ごしているが、リンゴもバンドメンバーも疲れを見せることなく、元気なパフォーマンスを見せてくれた。

 

オールスター・バンドの中でも、私は特にリチャード・ペイジのヴォーカルがMr.ミスターの当時からまったく衰えていないことにあらためて驚かされた。

 

また主にサキソフォンを担当していたウォーレン・ハムは、あまり注目されないポジションではあったがその貢献度合いはとても大きかったと思う。

 

テナーサックス、アルトサックス、キーボード、タンバリン、パーカッション、バックヴォーカル、さらに「Rosanna」の高音パートのヴォーカルなど、決して目立つ場所にはいなかったが、このバンドの幅広い音作りには欠かせない存在であった。

 

 

 

リンゴは「Boys」「I Wanna Be Your Man」の2曲と「Back Off Boogaloo」の途中からはドラムを叩きながら歌ったが、それ以外ではステージの中心でマイクを持って歌い、観客といっしょにリンゴ自身も楽しんでいることが伝わってきた。

 

「Yellow Submarine」で聴衆が一体となる大合唱、「Photograph」を歌うときに会場を包む温かさは、熟練したエンターテイナーとしてのリンゴ・スターをあらためて認識させた。

 

そして「With a Little Help From My Friends」では、今回も飛び跳ねながら両手を頭上で叩くという若々しさを見せた。

 

会場の大きさのせいもあるが、ポール・マッカートニーが圧倒的な存在感を感じさせるライヴを見せてくれる一方、リンゴはステージから観客と気軽に話をし、そのパフォーマンスは幸福感で会場を満たしつくす。

 

まさに私たちが長年親しんでいる「リンゴ・スター」という存在を感じさせてくれるコンサートであった。

 

これが最後の来日だとは誰も言っていない。また次に会えるときまで私たちも若くあり続けたいと思う。

 

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