ポール・マッカートニー来日 英国の大衆紙が伝える日本での歓迎
2015年4月20日朝、ポール・マッカートニーは日本に到着した。
このニュースは本国イギリスの一部メディアでも報道されており、大衆紙「The Daily Mail」は数多くの写真とともに、日本のファンによる大歓迎を紹介している。
なおこの記事では、4月28日に行われる武道館公演のことは無視されており、また前年の病気による全公演キャンセルについてもまったく触れられていない。
その代わり1980年の成田での麻薬所持逮捕を取り上げている。
ビートルズの「Paperback Writer」でも歌われている「The Daily Mail」だが、大衆紙と言う性質上、情報の網羅性よりも読者を楽しませることを優先しているように見える。
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ザ・ビートルズの成功は、何百万ものレコード売り上げ枚数とともに、世界のどこへ行っても熱狂的なファンに取り囲まれるという事実によって、裏付けられていた。
それは50年経ってもほとんど変わっていない。
サー・ポール・マッカートニーはナンシー夫人とともに日本の大阪にある関西国際空港に到着すると、ファンの大海に飲み込まれた。
ポールは「アウト・ゼア・ツアー」の一部として日本に立ち寄り、大阪で1日、東京ドームで3日のライヴを行い、その後イギリスに戻りロンドンでライヴを行う。
黒のスキニージーンズ、ノリの利いた白いシャツ、そしてデニムのジャケットを着たポールは、ターミナルのビルを通過しながらその若々しいスタイルを際立たせた。
ナンシー夫人も同じスタイリストにコーディネイトしてもらっているはずだ。ポールからあまり離れずにその後ろを歩き、同じくスキニージーンズ、カジュアル・ジャケット、サングラスにスニーカーと言うスタイルだった。
ポールは到着ゲートを通りながらファンたちへ手を振り、ファンたちからの興奮の叫び声が空港内に響き渡った。
日本に到着してまもなく、ポールはツイッターに自分とナンシーが群衆の中を通ってゆく様子が写った写真をアップロードした。
「Here we are! Let's rock Japan!」とポールはコメントし、2,000ほどのリツイートと、同じく2,000ほどのイイネ!が集まった。
このあたたかい歓迎ぶりは、1980年1月16日に日本に到着したときと比べると、まったく正反対である。
ウィングスとワールド・ツアーを行っていたポールは、8オンスのマリファナを所持していた容疑で逮捕された。成田空港の税関担当者は、ポールのスーツケースの一番上にビニール袋に入れられたドラッグを発見したのである。
7年間の服役の可能性におびえながら、ポールは9日間拘留され、毎朝たわしで独房の壁を磨く義務を負わされた。1週間を超える交渉の末、彼は釈放されイギリスへ送還されたのである。
ありがたいことに、当時のことはすべて忘れられているようだ。事実、ポールの最新アルバム『NEW』は2013年10月にリリースされるとスマッシュヒットとなった。今回の歓迎振りもさほど驚くようなことではなかったはずだ。
『NEW』はポールの6年ぶりのアルバムだが、日本のチャートではBig BangのSeungriのソロデビューアルバムについで2位を記録。発売一週間で23,000枚を売り上げた。
「Japan Daily Press」によると、70歳以上のミュージシャンがトップ10に入るのは初めてであったという。
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