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チャーリー・ワッツに学ぶ英国ダンディズム その2

ローリング・ストーンズ

(「チャーリー・ワッツに学ぶ英国ダンディズム その1」から続く)

 

プラダのレインコートをいくつか持っているが、ちょっと派手すぎるかもしれない。

ラペルが2つ付いたジャケットなんかがある。

昔のラルフ・ローレンもいくつか素敵なのがある。

彼のデザインするものは私の好きなスタイルだ。

つまり、古き良き英国風や、白人アングロサクソンプロテスタントのボストン・スタイルだ。

私のような、一定の年齢に達した白髪の白人には特に似合う。

ラルフ・ローレンの困ったところは、服の丈が大きいことだ。

小柄の男性にはラルフの作るものは大きめだ。

 

もちろん、今の年齢になる前にも英国風の服を着ていた。

若いころもダブルのスーツを着ていたのだ。

私は自分がレスター・ヤングか何かだと思い込んでいたからね。

私はいつも夢の世界に住んでいた。

今でもそうだよ。

私は今でもニューヨークのアポロ・シアターやシカゴのどこかにあるクラブで演奏している自分を想像している。

それが私の好きなことだ。

私はジャズに関するコレクションをしている。

チック・ウェブが1930年にサヴォイ・ボールルームでやったライブのフライヤーを手に入れた。

こういったものを山ほど持っている。 

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私たちは、ジャズを演奏するものとしてだけではなく、スタイルや生き様として愛したのだ。

昔はドラマーたちが演奏するのを見に行ったが、私が最初にほれ込んだのは、輝かしい照明の中のドラムだった。

ジャズが若い人たちにとって格好よくファッショナブルだった時代に私たちは生まれた。

 

どんなファッションにも居場所がある。

正直言って、うまく着こなそうと思ったら、人一倍時間がかかるものだ。

私の妻は「ほかにやることがあるでしょ?」というだろうがね(笑)

みんなは時間をかけたり悩んだりしない。

でも私はそういうのが好きなのだ。

私にとっては失われた世界を楽しむような感じだ。

とは言いつつも、素晴らしいオーバーコートに身を包んで歩いている熟年男性を見つけたり、スタイリッシュな身なりをした若者を見かけることがある。

私の年齢になったら、若者にとって見栄えのするものは自分には似合わないということに気づくことがコツだ。

 

   

 

ロンドンには約200着のスーツを持っている。

デヴォンにもいくつかある。

いくつかはとても古くなってしまった。

1960年代にはマディソン・アヴェニューにある場所へ行くことがあった。

そこで作られているものを山ほど買ったが、それらはだんだん時代遅れになってしまった。

でも持っているもののほとんどは今でも着ている。中には30年前のもある。

 

体重は計ったことがない。

でももしズボンが履けなかったら、履けるようになるまで何も食べない(笑)

体にはよくないね。

 

キースはよく私の髪の毛を切ってくれた。

私たちは二人とも新しい靴と散髪屋が嫌いだったんだ。

キースは自分で自分の髪の毛を切っていたよ。

本気でやっていたね。

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靴は何足持っているかわからないが、どの型のも持っている。

色違いでなければ同じ靴を二つ買うことはない。

ロンドンのロイヤル・アーケードにあるジョージ・クレヴァリーで靴を作ってもらっている。

彼はとても有名な靴職人で、もう90歳に近い。

 

映画スターで素晴らしいファッションセンスを持っているひとを教えてあげよう。

テレンス・スタンプだ。

テレンスは素晴らしい服を持っている。

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私はクレヴァリーの店でテレンスと会うんだ(笑)

同じ考えの人が集まるんだよ。

彼は私よりもはるかに多くの靴を持っている。

彼のほうが私より先に行っている。

 

今すぐちょっと思い浮かばないが、若いミュージシャンや俳優でもファッション・センスのいい人たちはいる。

若い人たちとはよく顔を合わせるし、着ているシャツを見て「おお、それいいね」などと言うときもあるだろう。

しかし、大事なのはどのように着るか、ということだ。

服は着こなさなければいけない。

真新しいのを着ていたのではだめだ。

着古した服というのはいいものだ。

 

自分ではヴィンテージものの服は買わない。

自分で着て、着古す、というのでなければいけない。

「着古す」というのは、靴の場合はかつては他人にやらせたりした。

貴族たちは自分の靴を作らせると、自分が履く前に庭師や執事にまず履かせた。

庭師たちは足にマメができてしまうが、やっと履きなれたころに靴を取り上げられてしまうのだ(笑)

 

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