ローリング・ストーンズ

【追悼】チャーリー・ワッツ 1991年のインタビュー「ドラマーとしてある特定の仕事をこなす。それを自分のベストで行うんだ」

訃報のニュースが入ってからすでに数日たっているが、未だに実感がわかず、正直言って何を書いていいか分からない。 今の私が特に思い出すのは、ジャズを演奏しているときのチャーリーがストーンズのときとはまた別の意味で生き生きとしていたということだっ…

ローリング・ストーンズ69年全米ツアー 「ライヴ」をビジネスとして確立したその功績

ちょうど半世紀前の1969年11月、ザ・ローリング・ストーンズは約3年ぶりとなる全米ツアーを行っていた。 その前の全米ツアーは1966年7月。 そのときは叫びわめく少女たちで埋め尽くされた小・中規模のライヴハウスが中心だったが、この69年のツアーでは音楽…

キース・リチャーズのフェンダー・テレキャスター「ミコーバー」の歴史を追いかける

キース・リチャーズのトレードマークのようになっているこのフェンダー・テレキャスターは、ローリング・ストーンズが南フランスで『Exile on Main St.』のレコーディングをしていたときに届けられた。 キース27歳の誕生日の祝いにエリック・クラプトンから…

Exhibitionism-ザ・ローリング・ストーンズ展 惜しげもなく見せてくれる半世紀の歴史を堪能

開催初日からすでにひと月以上経過しているが、ようやく「Exhibitionism-ザ・ローリング・ストーンズ展」(東京・五反田TOC)へ行ってきた。 ストーンズの "歴史" についてはある程度知っているつもりなので、軽い気持ちで会場に赴いたが、その内容に圧倒さ…

ローリング・ストーンズを巨大ビジネスに仕立て上げた「ルパート・ローウェンスタイン」とはどんな人物?

// ルパート・ローウェンスタインは、もともとドイツ・バイエルンに先祖を持つ貴族出身で、英国ロンドンを拠点に置く投資銀行家であり、ザ・ローリング・ストーンズの財政面を再生させ、さらには巨大ビジネスへと導いた敏腕マネージャーであった。 1968年、…

50周年を迎えるローリング・ストーンズ『ロックンロール・サーカス』の "意義" を追いかける

// ローリング・ストーンズの『ロックンロール・サーカス』はもともとBBCで放映される予定のテレビ番組として制作された。 最新アルバム『Beggars Banquet』のプロモーションもその目的のひとつだった。 前年の1967年、ストーンズは『Their Satanic Majestie…

キース・リチャーズ「今、新作に取り掛かっている最中だ」

// 2017年12月1日に『On Air』をリリースしたザ・ローリング・ストーンズ。 このたびキース・リチャーズがこのストーンズ版「BBCセッションズ」について語ったインタビューが「In the Bend」というサイトに掲載されている。 "Keith Richards reflects on the…

ビル・ワイマンが語る『Exile on Main St.』と今のローリング・ストーンズ

2010年、ビル・ワイマンは雑誌「Bass Player」のインタビューに応じ、同年に公開されたローリング・ストーンズのドキュメンタリー映画『Stones in Exile』に関する質問に答えている。 このインタビューの時点で、ビルがストーンズを脱退して18年が経過してい…

ひとりで電車に乗り、過去のヒット曲をやり続けるポール・マッカートニー セットリストの選曲について語る

// 4月の来日公演の記憶も新しいポール・マッカートニー。 先日はロンドン発の電車に1人で乗っているところを目撃され、メディアで話題となった。 確かに、リラックスした様子のポールがいる。 新聞を読んでいたポールは途中で旧式のノキアの携帯を取り出し…

ミック・ジャガーの弟クリスが語る「兄のレコードコレクション」

こちらはミック・ジャガーと彼の弟クリス・ジャガー。 このクリスが兄のレコード・コレクションについて語った文章が、イギリスの新聞「The Daily Telegraph」(2013年6月7日付)に掲載されている。 ミック自身によるワールド・ミュージックについてのコメン…

キース・リチャーズ ディランの受賞やニューアルバムについて語る 「時々ミックのケツを蹴飛ばしてやる」

72歳にしていまだに「キース・リチャーズ」というキャラクターが崩れていない ― そう感じさせるキースの最新インタビューが「New York Post」に掲載された(Keith Richards on Mick Jagger, his mom and Bob Dylan’s Nobel Prize)。 このインタビューはニュ…

ローリング・ストーンズ『Blue and Lonesome』 プロデューサーが語る「壁にぶち当たった」制作経緯

ザ・ローリング・ストーンズが12月2日にリリースするニューアルバム『Blue and Lonesome』は、ミック・ジャガーとキース・リチャーズの“グリマー・ツイン”とドン・ウォズの共同プロデュースで制作された。 収録曲のすべてがカバー曲で占められるのは、1964年…

ローリング・ストーンズ、ボブ・ディラン、ポール・マッカートニーが登場するフェスが実現へ

2016年4月は、ボブ・ディラン、ブライアン・ウィルソン、エリック・クラプトンが同じタイミングで来日公演を行い、私たち日本のロックファンにとってまさに夢のような時間であった。 しかし半年後の10月には、カリフォルニアでさらに夢のような週末が実現す…

ブライアン・ウィルソン「私を育てた名曲たち」

ザ・ビーチ・ボーイズの『Pet Sounds』50周年記念ライヴのために久々の来日が決定しているブライアン・ウィルソン。 彼が『No Pier Pressure』をリリースした翌月の2015年5月、雑誌「Rolling Stone」に「The Music That Made Me」(私を作った音楽)として以…

キース・リチャーズの「無人島に持ってゆきたい10曲」

ザ・ローリング・ストーンズのキース・リチャーズは、本国イギリスのBBCラジオ番組「Desert Island Discs(無人島に持ってゆきたいレコード)」に出演した。 ここでは毎度お決まりのミック・ジャガーとの関係についてもコメントを求められている一方、自身の…

キース・リチャーズとギブソン・ファイアーバードVII

2015年はザ・ローリング・ストーンズの「Satisfaction」のリリースから半世紀という記念すべき年である。 この曲については歌詞の内容もさることながら、冒頭のリフが「Satisfaction」という曲、1965年という年、そしてローリング・ストーンズというバンドを…

キース・リチャーズ 『Crosseyed Heart』 リリースへ

キース・リチャーズのソロアルバム『Crosseyed Heart』が2015年9月18日にリリースされる。 1992年10月にリリースされた前作『Main Offender』以来23年ぶりのスタジオ・アルバムとして、すでに注目を浴びている。 キースのソロプロジェクトである「the X-Pens…

ローリング・ストーンズ 2年に及ぶ「A Bigger Bang Tour」の幕開け

今から10年前の2005年8月、ザ・ローリング・ストーンズはカナダのトロントにいた。 このあと始まる「A Bigger Bang Tour」のリハーサルを行っていた。 まずは4人でトロントにある学校を借りてリハーサルを行った。 さらにトロントのピアーソン国際空港の旅客…

ロン・ウッド ストーンズのツアー初参加から40年

1974年10月、ザ・ローリング・ストーンズは『It's Only Rock 'n Roll』をリリースした。 従来、ニューアルバムがリリースされるたびにツアーを行っていたストーンズだが、このときはツアーに出ず、またスタジオに戻ってそのまま次のアルバムのレコーディング…

ローリング・ストーンズ 初来日から25周年 当時の音楽誌レポートを読む

1990年2月14日、ザ・ローリング・ストーンズは初めての日本公演を東京ドームで行った。 もともと1973年1月に日本武道館で行われる予定があったが、バンドメンバーに大麻所持の過去があるため日本政府がストーンズの入国を拒否。結局キャンセルとなった。 フ…

ロニー・ウッドによるボブ・ディランの肖像画 イギリスのギャラリーで公開

ロニー・ウッドが画家としても一流の腕を持っていることは良く知られている。 このたび彼の描いたボブ・ディランの肖像画が、イギリスのボーンマスにあるギャラリーで公開されている。 このディラン像は、今後随時発表される一連の肖像画連作「レジェンド・…

ローリング・ストーンズのセカンド・アルバム ジョン・レノンが好きではない1曲とは

1965年1月15日、ザ・ローリング・ストーンズはセカンド・アルバム『ザ・ローリング・ストーンズ No.2』をリリースした。 当時は本国イギリスとアメリカでは異なる曲目・曲順でアルバムが編集されており、このアルバムはイギリスでのセカンド・アルバムという…

チャーリー・ワッツ 自身のドラム・キットについて語る

// ローリング・ストーンズのドラマー、チャーリー・ワッツが自身のドラム・キットについて説明している動画をYouTubeで見ることができる。 ロック・ミュージシャンにはよくあることだが、チャーリーもまたまったくの独学でドラムの演奏を身に付けたと述べて…

【追悼】 ボビー・キーズ 英紙ガーディアンが選ぶ5大パフォーマンス

ボビー・キーズ。享年70歳。 “It doesn’t matter how many times I’ve played Brown Sugar, I never get tired of playing it.” 「Brown Sugar」を何回演奏したかなんてどうだっていい。 飽きたことは今まで一度もないんだ。 イギリスの新聞「The Guardian」…

ロン・ウッド ファンとのQ&Aセッション 「#ASKRONNIE」

2013年2月、ロニー・ウッドはネット上でファンとQ&Aセッションを行い、ファンからの質問に対し気さくで率直な回答をしている。 彼のオフィシャル・ウェブサイトにその模様が載っている。 Ask Ronnie - Ronnie Wood 以下、和訳。 ○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○…

キース・リチャーズが「ギブソン ES-350」について語ったコメント(和訳)

キース・リチャーズが所有する数あるギターのうち、この「ES-350」についてコメントしている動画がYouTubeにある。 これは「よくライヴの前に楽屋でこのギターを弾いているようですが、ステージに上がる前にこのギターを弾くのはなぜですか?」というファン…

ミック・ジャガーに学ぶスニーカー・ファッション

ミック・ジャガーがステージでスニーカーを履いていても、驚く人はいないだろう。 アスリート並の動きをこなす人が、スニーカーを履くのは当然のことである。 しかし、いわゆるレッド・カーペットなど、プレスの前に姿を現すときでもこの人はスニーカーを履…

チャーリー・ワッツに学ぶ英国ダンディズム その2

(「チャーリー・ワッツに学ぶ英国ダンディズム その1」から続く) プラダのレインコートをいくつか持っているが、ちょっと派手すぎるかもしれない。 ラペルが2つ付いたジャケットなんかがある。 昔のラルフ・ローレンもいくつか素敵なのがある。 彼のデザ…

チャーリー・ワッツに学ぶ英国ダンディズム その1

ザ・ローリング・ストーンズのチャーリー・ワッツは、そのファッション・センスの高さでもよく知られている人物だ。 すでに2年前のものになるが、アメリカ版「GQ」誌に、チャーリー本人が語った自身のファッションについてのインタビューがあるので、紹介し…

ボブ・ディラン 「Things Have Changed」で歌われている「Jitterbug Rag」とは?

ボブ・ディランの「Things Have Changed」に、以下のくだりがある。 ダンス・レッスンを受けよう、ジッターバッグ・ラグ(jitterbug rag)を踊ろう 近道はない、女装をしよう ここにいる愚か者だけが、何か証明するものがあると考えるのだ この「jitterbug r…